2020-08-03

経済動向と不動産市場

台風4号が近づいてるNEWSが流れてますが、これは福岡からは逸れそうですね。

前線の影響で若干上空が不安定にはなりそうですが、今週は暑い日が続いたので少しコンクリートを冷やして欲しいものです。

「熱中症対策は小まめな水分補給を!」

今年は特にステイホームで体力が弱ってる可能性もありますので、是非ご注意ください。

また、「新型コロナウイルス」の感染、かなり広がっております。

マスコミが必要以上に不安を煽るので、それ自体が恐怖になり、風評被害を恐れての営業自粛、ステイホーム、経済低迷による不安拡大、さらに営業自粛という負の連鎖になっております。

感染拡大ではなく、正しくは「陽性者の拡大」です。

PCR検査は、感染が疑われる人のみに行なった場合の感度はそれなりに上昇しますが、無作為に行なった場合は、偽陽性がたくさん出てしまいます。

関連記事

新型コロナウイルス感染予防対策についてのQ&A

「バランスの良い」対策を!

陽性者が拡大したからといってすぐに恐怖を感じる必要性は、本当はないのですが、人は分からないものに必要以上に不安を感じる生き物ですので、弊社でも、室内の清掃と間仕切り板で対応するようにしております。

1日も早く、そして少しでも不安が解消されればと、願うばかりです。

さて、今日は難しい経済ニュースから。

コロナ後の経済はデフレでなくインフレになる

日本の場合、企業と政府の資金需要が減っていく中で、円高基調もあって経常収支は拡大せず、ほぼ同じ水準を維持してきた。ということは、企業と政府の資金需要が減り実体経済で回るお金が減ったしわ寄せは、ダイレクトに家計に響いた。その分だけ家計の所得が減ったということだ。家計は基本的に生活水準を維持しようとするため、所得減少は家計の貯蓄率の低下という形で現れた。

――そうした長年の構造が、コロナ禍で変わるのでしょうか。

コロナ危機によって起きているのは、政府の財政支出の拡大だ。先ほどの図1で言えば、一般政府収支の黄色線がグンと下に下がり、国内の資金需要が復活するということだ。その結果、家計にお金が回るようになり、消費需要が増えるだろう。日銀が金融緩和政策として積極的にマネタイズ(国債の大規模購入)を行っていることもその効果を高める。(前略 東洋経済オンライン)

インフレとは簡単に言えば、物価が上がることです。

総需要に対し供給量が不足すれば物の値段は上がります(=インフレ)。

逆に、供給力に対して需要が不足してる状態では、モノやサービスの購入が減るので逆に物価は下がります。

この記事ではこれからの国内及び世界は、インフレに向かう。その根拠は、国内では「政府の支出増大」によりインフレギャップが膨らみ需要を刺激するから。

欧州圏ではこれまで輸出でデフレ傾向だったものの、インフレへの期待から賃金低下までにはいたっておらず、その中での「コロナ」なので、今後は需要が刺激されインフレ傾向。

アメリカでも同様で、「財政赤字拡大は資金需要の復活にダイレクトに結びつく」ので、世界的に経済は好転し、物価も上昇基調。コモディティー商品も値上がりするだろう、という見立てです。

もっと簡単に言えば、コロナ後はインフレになるかデフレのままかという議論のうち、インフレ派のシナリオが書かれている記事になります。

世界的に資金供給されたので、必然的にデフレギャップが埋まるという現象が、「=インフレ」となるかは分かりませんが、そもそもこの理屈がまかり通るのであれば、デフレは貨幣現象ということになってしまうのではないでしょうか。

第2次安倍政権後、日銀の国債大量買い入れにより資金は十分に当座預金に積み上げられましたが、民間銀行は全く消化しきれておりません。。

私はデフレの「原因」においては総需要(消費、投資、財政支出の合計)の不足であるという所謂「ケインズ派」なので、この度の資金供給自体は、そのまま「物価を押し上げるほどではない」のではないかと思っております。

かと言って、コロナがデフレに影響を及ぼすかと言えば、足元ではそれはないでしょう。

「経済下における人の気分」は、今後の見通しと強制的な外圧の2パターンでしか変わりません。

今後の見通しは確固たるものでなければならず、最近では「マスク不足」。

「これから先、マスクが無くなる」と思えば需要が供給量を上回り(実際の供給量は測りようがないため分かりませんが)、物の値段は上がります。

逆に、「十分にある」という見通しが立てば、わざわざ買わないので物価は下がります。

「強制的な外圧」は、早い話が戦争です。それだけではないですが、「見えざる力」によって引き起こされることが多いので、不確定要素です。

つまり、今後インフレになるかデフレになるかは、マクロでは予想のしようがないというのが正解です。

1ヶ月間食べ過ぎれば、1ヶ月後以降は体重は増えるでしょうが、1年後、5年後は!?と聞かれるようなものです。

病気を患うかもしれませんし、ダイエットの神が降臨するかもしれません。

それと同様、短期においてのコモディティ商品などの先物も、ある程度の予測は立ちますが、株価はもはや「ババ抜きゲーム化」してしまってます。

なので、今後はどうなるか?と聞かれて、正解は、

マクロで見ればインフレかデフレ、ミクロで言えば各々の需要を見ておけば分かります

と答えておけば良いのです。

不動産市場においては、人口の増減と自治体の政策(災害、住宅支援など)を見ておくと、なんとなく予想がつきます。
子供の数の多い街は、たいていが活気づいてますので、そういう場所は、土地にも勢いのようなものを感じます。

建売や分譲地の状況も具に見ておくと、人口が流入しているのか流出しているのかが分かるので、単に国全体が人口減少だからといってただちにデフレ(住宅や土地価格の下落)ということにはなりません。

それでも40年後、50年後は?!と聞かれると、また不確定要素が多くなるので分かりません。

家を売る際、買う際は、なるだけ”ミクロ”で見ないと判断がつきづらいものです。
せいぜい向こう数年先、エリアで言えば半径10〜20㎞圏内に絞れば、見えないものも見えてくるでしょう。

また、不動産市場への影響は現実の経済から遅れて出て来るもので、目に見える劇的な変化があった頃には「時すでに遅し」ということもしばしばですのでその辺りにも注意が必要です。

関連記事

土地の需要と活かし方

土地を駐車場として有効活用

買取り再販の仕組み

Fudousan Plugin Ver.6.0.1