2020-07-10

「雨とウイルス」の夏

しつこい梅雨前線が上空に止まってます。

運よく、強い雨雲は日本海の沖の方に移動してくれましたが、大気はまだ不安定なので、降ったり止んだり時には一定時間振り続けたりと、なかなか安心できる状況にはなってくれません。

来週水曜日15日頃までそんな感じのようですので、くれぐれもご注意ください。

さて、昨日の毎日新聞より。

川の危険性と隣り合わせで暮らしてきた大分・天ケ瀬温泉街 「ここの人は驚かん」 九州豪雨

風情あふれる山あいの温泉街が無残な姿に変わった。2日連続の豪雨で大きな被害を受けた大分県日田市天瀬町の天ケ瀬温泉。眼前を流れる筑後川支流の玖珠(くす)川は過去にも度々危険水位を超えてきたが、今回の豪雨でも氾濫し、街の両岸を結ぶ新天瀬大橋をものみ込んだ。川の危険性と隣り合わせで暮らしてきた湯の街を歩いた。(後略 毎日新聞)

古くからある日田市の天ヶ瀬温泉。

1993年の水害で大被害を受け、その後、個々人で床を上げるなどの対策をしていたようですが、それでも甚大な被害が出ているようです。

この温泉街、日田市の中心から南東方向へ車で25分ほど行った場所で、宗像市から車で行くと、高速を使えばトータルで2時間弱ほど。

鳥栖I.Cから大分道に乗って、朝倉の先、「天瀬高塚I.C」で降り、そこから約20分ほどです。

湯布院へ行くより少し手前になるのですが、この温泉郷の名前は奈良時代の文献にも出てくるそうなので、それより前から開湯されているのは間違いないようです。

数年に一度、玖珠川が氾濫するほどの場所を自治体のハザードマップ上で見てみると、日田市ハザードマップ

小さくて少々わかりづらいですが、

「がけ崩れ、土砂流の危険箇所」

「2.0〜5.0m未満の浸水想定区域」

「5.0m以上の浸水想定区域」

概ねこの3つが折り重なるようにエリア内に入ってます。

つまり、ハザードマップ上でも危険ということです。

昨日の記事(「待ってくれない自然災害」)でも少し触れましたが、自治体のハザードマップを全て頼るのは良くないですが、数十年の蓄積データとシミュレーションから線を引いたものですので、大まかに見ておくには、十分その必要性があります。

また、川がカーブしているところや、支流とぶつかる付近は特に危険です。
周りとの高低差で低くなってるような場所は水も溜まりやすくなります。

まだ夏は始まったばかりで、これから台風もやって来て、秋には秋雨前線。

今後、浸水被害は起こりうるものと想定して、場所選びや家の設計、リフォーム等々、考えておく必要がありそうですね。

天瀬高塚の場所↓

昨夕の釣川とその支流の様子

野添橋付近

宗像市役所付近

東郷橋の釣川

東郷橋の釣川

昨晩の釣川とその支流の様子です。

部分的に水位が上がっておりましたが、釣川の本流の方は、まだ余裕がありそうな感じでした。

不安を煽るわけではないのですが、次の雨雲も近づいて来ており、午後から降るようです。

ただ、宗像市〜福津市付近では今晩から明日の午前中にかけては、一旦雨が止みます。

その後は降ったり止んだり、です。

10日10時現在の雨雲の様子

弊社の場所が宗像市の東郷橋横なので、この近辺を中心に災害リスクをお伝えしてますが、これを機にハザードマップや各サイトの防災マップ、避難場所などがすぐに手元で確認できるようにしておくと良いと思います。

関連記事→「色々な防災系サイト」

さて、新型コロナについて。

全国で新たに355人感染、計2万1425人に 2カ月ぶり300人超 新型コロナ

 新型コロナウイルスの感染者は9日、国内で新たに355人が判明し、クルーズ船の乗客乗員らを合わせた国内の感染者数は2万1425人となった。うち5人は空港到着時の検疫で判明した乗客。1日当たりの感染者が300人を超えたのは、緊急事態宣言中の5月2日以来、約2カ月ぶり。死者は確認されなかった。(毎日新聞)

感染者が明らかに増えてますが、この原因は、

検査数も増えているから

です。
「メディアのリテラシー」でも触れましたが、本当の数字はそもそも分からないのです。毎日発表される感染者数で一喜一憂するのも如何なものかと思いますが、気になるのはその数字で世論が形成され、行政が何かを強制してくること、です。

夜の仕事、特にホストクラブばかりが取りだたされておりますが、それも、

ホストクラブの業界団体が良かれと思って検査を増やしたところ、発覚した、

というのが事実です。

ホストクラブに限らず、新橋の駅前で数千人を検査すれば、そのうち数十人は陽性と出るでしょう。

そもそもPCR検査というのは、

◆感度が低い

◆検査数を増やせば、偽陰性・偽陽性が増え知らない間に拡散される

◆検査の信頼度は感染者数によって変わる(少ないと落ちる)

という特徴があります。

昨日も、300人超の感染者が確認されてますが、死者はゼロ。

感染者数の数字ばかりを追いかける必要は、無いのです。

それより、外国の「新型コロナ」は型が違う(感染力が強い)という噂の方が気になります。

一般人では確認のしようが無いですから。
結局はメディアの発表の仕方次第で、どうとでも世論を操作できます。

ちょうど今、また雨が降り出しましたが、災害リスクは平等に、容赦無くやって来ます。

ウイルスを警戒してたら雨が来て、雨を警戒してたらウイルスによるリスクも。

ウイルスと雨の両方を気にして外出を控えてたら、今度は運動不足になって別の病気を患ったり。。

この夏、もうこれ以上災害(人災も含め)は増えて欲しくないのですが、結局は

自己判断で「バランスの良い対策」

ができるようにならないといけませんね。

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