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2020年04月22日
政治・経済・社会・心理学その他

都市部への人口過密が

東京の人口過密が止まらないようです。

東京に住んでいる人のうち7割は他県からの転入者とのことですが、それにしても過密過ぎます。

もともと水源地帯だった江戸の街。

ご存知、徳川家康が江戸幕府を開くまでは海が内陸にまで食い込んでたような地形で、川も入り組んでいたたため、小さな島が点在するような場所だったと言います。

家康が征夷大将軍になった後、地形の悪さや当時の都の状況から家臣の中には「大阪で幕府を」という声もあったそうですが、家康はそれを一蹴。

全国から大名を集めて今でいう「造成工事」を各大名に命じてやらせます。しかも、財源はそれぞれの持ち合いで。

特に、今の日比谷あたりにあった「日比谷入江」の埋め立てには相当な苦労があったようで、死者も多数出るなど、大名たちからの不満も高まっていきました。

それを危惧した家康が、彼らの労を癒す場所として利用したのが「熱海の温泉」だそうです。

そうやってできた江戸の町、全国の大名が集結し、その家臣らも移り住んだことで発展していきますが、家康の死後、40年ほど経ち、明暦の大火が起こります。

この時の死者が、10万人強。関東大震災と同じレベルです。

ただ、この当時の江戸の人口が70万人ほどなので、なんと7人に1人が亡くなった大災害だったわけです。

家康が幕府を開いた当時が15万人ぐらいなので、わずか40数年で5倍近くにまで人口が膨張したわけですが、当時は交通インフラも情報網も行き届いてない時代ですから驚きの人口増加率です。

理由は、参勤交代が繰り返されたから、とのことですが、この参勤交代自体が、今も加速して膨らみ続ける東京の人口膨張の、一つの系譜になってるように思えます。

東京に行けば仕事がある

東京には華のある生活がある

東京だと能力が開花する

 日本には不思議とこのような幻想が存在します。

もちろん海外でもそのような都会志向はあり、「世界の人口の半分は都市部に集中」と言われておりますが、日本は特にそれが強い。

何せ、「全国の市町村の4分の3で転出超過」ですから。これはもはや異常です。

個人的には、それを誇る日本人、世界の大都市「東京」を、一種の日本の誇りのようにまくし立てるマスコミも良くないと思いますが、そこに来ての、「江ノ島には来ないでくれ」は、さすがに無いでしょうと、思ってしまうのです。

江ノ島に限ったことではなく、日本のこれまでの政策や都市計画自体が、「都心部」に人が集まる構造になってて、その「密集団」が行き場を失って行き着いた先で、今度は来ないでくれと言われても、困ってしまいますね。

かと言って、江ノ島周辺の方々のお気持ちも良く分かります。

つまり日本のこれまでの政策が間違っていたのです。

日本は、それじゃなくても生活できる土地自体がとても狭く(国土の3割程度)、さらに都市部だけに人口が密集しているという、世界的にも稀な国なのです。

1.日本・東京…3814万人
2.インド・デリー…2645万人
3.中国・上海…2448万人
4.インド・ムンバイ…2136万人
5.ブラジル・サンパウロ…2130万人
6.中国・北京…2124万人
7.メキシコ・メキシコシティ…2116万人
8.日本・大阪…2034万人
9.エジプト・カイロ…1913万人
10.アメリカ・ニューヨーク…1860万人
(The World’s cities data booklet 2016)

江戸時代、京都や大阪ではそれほどではないにもかかわらず、大火事はなぜか東京ばかりで起こってます。

これは急激な人口密集や文化流入に社会インフラが追いつかなかったのが原因と思われますが、奇しくも、この度重なる大火事を乗り越えることにより、さらに人口増加を繰り返して来た歴史があるのも事実です。

【止まらない「東京一極集中」に見る強烈リスク】

東京都の新型コロナウイルス感染者数が連日100人超の勢いで増え続けている。
北海道での感染増加がニュースになっていた2月下旬、友人の札幌在住の医師が「北海道が目立っているのは今のうちだけ。いずれ東京でも多くの感染者が出るはず」と警鐘を鳴らしていたが、まさにそのとおりになった。東京都は区市町村ごとの感染者数(居住地別感染者数)を公表しているが、最も多いのは世田谷区で都内全体の1割近い。区市町村で人口が最多(約92万人)の区である。

少子化担当大臣とか地方創生大臣とか、名前ばかりの役職をこれまで無駄に税金でたくさん作って来ましたが、結局はウイルスにより、都会の脆弱性が明らかになってしまいました。

もちろんウイルスに限らず、日本には地震のリスクや大雨による水害リスクは全国どこにでも起こり得ます。

現在は東京における感染者数の爆増がよく取り上げられておりますが、これは人口が多いので、当たり前です。何せ世界一の密度ですから。

江戸以来、良くも悪くも効率性を求めて東京周辺に人が集まるシステムを作り上げ、それが世界にも利用されさらに加速を続ける、という仕組みが構築されて来ました。

それを今、見直すべき時ではないでしょうか。

日本の全国土を利用した、バランスの良い都市計画と予算配分がなされれば、それはできると思います。答えは意外とシンプルですが、シンプルなものほど実現するのは難しいのも現実です。

江戸時代と単純に比較はできませんが、大名を移動させる(江戸に集める)ことで、江戸は発展しました。これは今でいうところの、企業誘致です。

今、大分県のある地域では、とある大きな工場の撤退により、付近は「家賃が2千円でも入居がない」状態だそうです。

政府が、国家三大権力の一つ徴税権をうまく使い分けることで、まだまだ未開の地に企業を誘致し、それが起爆剤となり地方創生が進む、それによりリスクも分散され「安全の保障」がより高まると思うのですが、いかがでしょうか。

 

 

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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