令和地建株式会社
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2020年12月31日
本日のコラム

はじまりへの年

ネタバレ注意でオススメの映画情報です。

今日ご紹介するのは、2016年のアメリカのコメディドラマ映画、

はじまりへの旅(Captain Fantastic)

です。

 監督はマット・ロス、主演はヴィゴ・モーテンセン。

森の中で自給自足で暮らす家族が、普通の人間社会と関わらざるを得なくなってしまった姿を描いたこの作品。

見ようによってはこのコロナ禍、なかなか考えさせられるものがあります。

❇︎以下では内容の詳細を綴ってますので、まだの方や今度観る予定の方はすっ飛ばしてください!

ネタバレてんこ盛りの感想と考察

奥さん(レスリー)は病気を患い、都会の病院に入院中。

お父さん(ベン)は子供6人を森の中で教育し、ナイフ一本でも生きていけるほどの体力や生活力を身に付けさせます。

元々は農場暮らしだったのが、奥さんと話し合い、子供のためにと森へ移住したのですが、実は奥さんが精神病を患っていたんですね。

ベンはそれを治そうと、自然の環境を求め、家族で移住したのですが、奥さんの病状が悪化。

ついに自殺してしまいます。

一目見ようと、葬式への参加を要求するのですが、妻レスリーの父親が猛反対。

子供に変な教育をしやがって!!!と怒り、子供も引き取ろうとします。

実際に都市部へ来てみると、どんなに本による知識を身につけても(長男は有名大学全て合格)、人間社会の中では対応できず、社会には馴染めない子供の姿を見て、ベンは子供を妻レスリーの実家に預けることを決断します。

家族の移動用バスに一人乗り込み、また田舎へ引きこもろうとしたところ、なんとバスの中に子供たち全員が隠れてたんです。

山での訓練の成果(!?)かどうかは分かりませんが、妻の実家から脱走してきてたんですね。

最終的には、森での自給自足の生活に都市部の生活も取り入れつつ、人間社会に馴染もうとしてる家族が団欒としたところで終わるのですが、あらすじは大まかにこんなところです。

見所としては、大きな括りでは

自給自足 vs 人間社会

ではないかと思います。

確かに人間は、食べてれば生きていけます。

私も知り合いに、自給自足してる方、いらっしゃいます。

畑を耕し、米を作り、動物を狩り、一見原始的な生活をしており、食べ物にはなんら苦労してないようです。

仕事も多少はしてますが、月にほんの数万円程度。

最低限の生活用品や調味料などは買ってるようです。

それはそれで幸せな暮らしをしてるそうですが、この映画の見所、もう一つの深部には、

幸せとは何か

が問われてるのではないかと思うのです。

例えば、どこかの強権独裁主義の国で生活してる人々。

私どもから見れば、可哀想に、と思ってしまいます。

でも、実際は逆のようです。

日本に興味があり、行ってみたい、という願望はあっても、この人たちはそれなりに幸せな暮らしをしているんですね。

不動産の仕事をしていて、色々な場所で暮らす方々を見てきました。

東京など、都会の不動産会社では、おそらく経験できないような、都市部から隔絶されたような物件を取り扱うことも、間々あります。

都会で暮らす人から見れば、

田舎=不便、ダサい、所得が低い

こういうイメージがあるのでしょう。

ただ、田舎から見れば都会は、

都会=人多くて不便、金があっても出ていく金も多い、いちいち人目を気にしてなくちゃいけない

こういうイメージがあると思います。

私は、どちらも20年近く住んでいるので、なんとなく気持ちが分かるのですが、この映画を見ていて、幸せの尺度幸せの定義みたいなものを考えさせられてしまいます。

幸福といえばアランの幸福論が有名ですが、これは、

「幸福になろうとしないと幸福にはなれない。そしてそれは心と体の使い方で決まる」

ということが書かれてます。

要するに、

行動しないと人間はネガティブ感情に支配されるから、どんどん体を動かして、幸せを感じましょう

ということです。

映画の最後、妻レスリーの父親と、ベンの子供達6人が、腕立て伏せなどのトレーニングを一緒にする場面があるのですが、普段だから運動に慣れていない父親(子供達から見れば祖父)は、運動不足で芝生の上に転がってしまいます。

森の中での生活は、父親ベンの教育方針で統一されてます。

運動は一流アスリート並み。勉強の方は父親の価値観で行われてます。

頭と体を常に鍛錬してるので、この人たちは幸せなのです。

ところが、「お金」に支配された”都会”(映画では強権的な資本主義社会と訳されてましたが)に来ると、それらの能力は役に立つ機会があまり無いのです。

都会での幸せは、お金が基本。

森の中では、家族の絆を基礎に、生きる歓びそのもの。

この対比が描かれるんですね。

コロナ禍がいつまで続くか、誰も分かりません。

ワクチンにより収束するのか、大統領選が影響するのか、単に3月になって感染者数(陽性者数)が減ってくれば自然と収束するのか、毎年の恒例行事になるのか、専門家でも意見が分かれています。

私はこのブログでは騒動が始まった時からあくまでも中立な立場を心がけておりましたが、実際はそうじゃなかったかもしれません。

それは、物事は相対的に見るべきだと思うからです。

世の中が白といえば、黒という見方を。

世の中が黒といえば、青という見方を。

それは、人間社会の歯車の一つでいながら、歯車全体を見る目線と、その外側を見る目線が無いと、真実が見えてこないからです。

 

この映画の中では、家族が都会に来てスーパーで万引きをするシーンがあります。

これは、是ですか非ですか?

と問われた時、どうでしょうね。

人間社会では明らかに非ですが、この人たちの主張では、

「レストランでは体に悪いものしか食べられないから、スーパーで狩猟をした」

のです。明らかに視点が違います。

「いや、それは違法行為なんだから非だよ」

と、カンタンに言えるのでしょうか、という点です。

なぜかというと、この家族には法律そのものが無いからです。

現実的にはそれを言うなら道路も使うことができない、というのが私の意見ですが、映画の世界では、彼らの目線に立った時、違法という観念が無いから悪いことをしてる、という価値観すら無いのです。

映画の冒頭、鹿を狩るシーンがありますが、我々から見れば、可哀想。

でも彼らからしたら、そんな感情は無いでしょう。

都会では、パック詰めされた肉が当たり前なので。

見てる世界の幸福の価値観は、一方通行です。

ただ、見方を変えれば、という視点を持つことで、片側○車線の対面通行に変わります。

今年はメディアの在り方が強烈に問われた年となりました。

大手新聞会社も今年は相当な赤字を食ったようですが、来年は世論形成の巨大な源泉でもあるマスメディアの在り方を今年以上に問い正し、民意が正しい社会秩序と政治を行う力(パワー)の源泉となるような、はじまりの年になることを、切に期待しております

終わりに

どこか資本主義経済を皮肉った部分も垣間見れる、それでいて家族の絆や生きる力のようなものを感じることができる、良作だと思います。

正月でお時間ある方は是非!

というわけで今年も一年、大変大変、お疲れ様でした。

弊社は毎日清掃し、安心してご来店いただける体制を取っております。

不動産を探してる方、不動産の処分をご検討の方、世間話しがしたい方などなど、どなたでもWelcomeです。

皆様のご来店とお問い合わせ、お待ちしております。

良いお年をお迎えくださいませ。

それでは。

 

 

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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