令和地建株式会社
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2020年11月24日
不動産知識

業務処理状況の報告義務とは!?

不動産会社との間で媒介契約をする際、「業務処理状況の報告義務」というワードが出てきます。

これは、

宅地建物取引業者が不動産取引の媒介(主に売却、購入)を依頼された際、依頼した者(=通常、お客様)に対してその業務の処理状況を報告しなければならないとされる義務

のことです。

一般に不動産を購入・売却する際に、不動産業者(宅地建物取引業者)の義務として宅建業法で課されているものですが、媒介契約の種類によって、その報告義務の頻度が変わります。

専属専任媒介契約においては1週間(休業日を含む)に1回以上

専任媒介契約においては2週間(休業日を含む)に1回以上

一般媒介契約の場合にはこの報告義務はありません。

例えば、売却の依頼をどこかの不動産会社にした場合、実際にどのような問い合わせがあっているか、ホームページ上でのPV(ページビュー)数の推移は如何なものか、案内があった際、お客様の反応はどうだったか、などについて、不動産業者から売主に対し報告する義務があるのです。

媒介契約書にはしっかり明記されているにも関わらず、意外と知られていないのか、売却を依頼したものの半年以上そのままになってる、というケースが間々あります。

そもそも専任媒介契約の場合、有効期限は3ヶ月です。

また、「3ヶ月以降は自動更新」とし、そのまま売主が痺れを切らすのを待つという業者もあるので、注意が必要です

そしてその3ヶ月の期間の間に、上記一定回数以上、業者からお客様へ報告義務があるのですが、先日、インターネット場での問い合わせで以下のようなものがありました。

Q:
不動産を売却するのに不動産会社と「専任媒介契約」を締結しました。
物件は情報サイトに登録をされているのは確認しました。
しかし、契約後、次の更新まで「業務処理報告」が一切来ず、契約終 了後に3ヶ月分の件数がまとめて報告されてきました。
営業担当者の個人的な理由もあったとは言え、その間、しっかりとした営業がなされていたのかが疑問です。
こういうことは不動産業界ではよくあることなのでしょうか?
また、こういう場合、今後はどのようにしたらよいかをご教示いただけたらと思います。 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

業者により、「業務処理状況の報告」の仕方はそれぞれ違います。

毎回電話をする業者だったり、手紙やメールで行う業者だったり、そもそも報告自体が無いか、上記の問い合わせのように、まとめて行う業者も、ちらほらあったりするのが現状です。

お客様の方としても、「問い合わせも無いのに、毎週連絡してもらうのも気の毒」という方も、よくいらっしゃいますが、一応これは法律で定められた義務ですので、問い合わせが無いのであれば「無い」と、業者は報告しなければなりません。

さて、「3ヶ月分をまとめて報告」について、どのように対処すればよいか。

簡単です。こういう業者はやめておいた方が良いでしょう

理由は、もしこの点について国土交通省から突っ込まれた際、

手違いなどで3ヶ月分まとめてという形になりましたが、一応、報告義務は履行してますよ!

と言い訳するに決まってるからです。

こういう言い訳することが目に見えてるような業者は、お客様に対しても言い訳をします。

以前の記事でも書きましたが、「不動産を売る前に、業者を選ぶ」とは、こういう業者の性質(性格)を見抜くということです。

この「業務処理状況の報告義務」、悪用すれば実際何とでも言えます。

問い合わせが無いのに、「2件あった」とも言えますし、内覧も入ってないのに「家は気に入ってたが金額が折り合わなかった」とも言えます。

そして、徐々に値段を下げていく、というやり方をとるのです。

売却の依頼の場合、不動産業者は1件でも多く「専任媒介契約」を取りたいので、たとえ売れないとわかっている金額でも

大丈夫です!頑張って売ります!

と、言ってひとまず「専任媒介契約」を結びます。

その後、「業務処理状況の報告」で有る事無い事言いながら時間を稼ぎ、徐々に売れる金額まで下げていくのです。

もちろん悪用せず、きちんとありのままの報告を行い、金額の折り合いを付けながら、当初の計画通り進めていく良心的な業者がほとんどだと思いますが、こちらのお問い合わせの方は残念ながらそうではなかったのかもしれません。

このように、「業務処理状況の報告義務」は、透明性のある公正な不動産取引が行われるために、法理で定められたものです。

もちろん、売主様の希望やご都合で、報告義務自体が不要という方も稀にいらっしゃいますが、購入の場合も含め、不動産取引を円滑に、納得のいく形で進めていくためには、大変重要な要素にもなります。

当事者の方はもちろん、これから業者を探される方も、知っておくと良いかと思いましたので記事にしました。

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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