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2020年09月12日
政治・経済・社会・心理学その他

スガノミクスに期待できるのか!? ー減税編ー

先日の記事「スガノミクスに期待できるのか!?」では、消費増税が行われる背景について簡単に解説しました。

あの後、すぐに火消しの記事が出ておりましたが、慌てたのでしょうかねw

消費増税、10年は不要 菅氏「安倍首相と同じ考え」

自民党総裁選に立候補している菅義偉官房長官は11日の記者会見で、消費税率引き上げについて「安倍晋三首相はかつて『今後10年ぐらい上げる必要はない』と発言している。私も同じ考えだ」と述べ、従来の政府方針に変わりはなく、将来的な課題との認識を強調した。(後略 時事通信社)

そもそも「当面は新型コロナウイルス対策云々…」と仰っておりますが、その為にも「消費税の減税が必要だということが、分からないのでしょうか、分かっててやらないのでしょうか。

というわけで今日は逆「なぜ減税されないのか」について説明します。

まずはこちらから。

甘利明氏「消費税を何で下げないの? よく頂く質問です」ツイッターで回答

自民党の甘利明税調会長が22日、ツイッターを更新。コロナ不況にもかかわらず、消費税を減税できない理由を説明した。 (後略 ENCOUNT)

この記事の文中に、

「健康保険や年金や介護保険まで完備vしている日本のような国って実は世界で数カ国しかないんです。」

とあります。

この記事は4月のものではありますが、よくある質問と、それに対するよくある財務省御用達の回答の典型パターンでございます。

ノルウェーやフィンランド、スウェーデンなどはもちろん充実しておりまして、消費税(付加価値税)の税率も高く、一見、日本は「まだ足りない」というプロパガンダに騙されそうになりますが、これら北欧の国々と我が国を、そもそもなぜ一律に比較しなければならないのか、疑問です。

そもそも人口動態も全然違いますし、経済構造も全く違います。

歴史も違いますし、向こうは大陸国家、こちらは島国。
だいたい、なんであんなに離れた国と比較してそれを参考にしなければならないのか、理解に苦しみます。

また、なぜ社会保障費を消費税で賄わなければならないのか、という点についても齟齬があります。

もちろん、根拠は民主党時代に決められた「社会保障と税の一体改革」ですが。

まず、社会保障は「社会保険料」で賄うものです。

それを「税」と「一体に」改革すると見せかけ、その中身は消費に対する罰金制である「消費税」という詭弁、詐欺の手法にも似ています。

また、前述のヨーロッパの国々は、学費が全額無料だったり、医療費がある一定額以上は免除だったり、軽減税率があったりと、税金や社会保障費が高い分、必要な費用がちゃんと国民に分配されているのです。

「世界と比較すれば〜」という言論で国民は騙せると踏んだのでしょうか。

また、「社会保障にしか使えない消費税を導入したんです」とありますが、これもインチキでありまして、社会保障費に宛てられたのは、消費増税で得た税収の、2割程度、残りは国債の償還に充てられてます。

一応、10%への増税以後は「幼児教育の無償化」や「大学授業料の負担軽減」などを拡充するつもりだったようですが、コロナ禍でうやむやになってます。

次に、「消費税1%あたり2.8兆円の計算で、5%下げた場合、年間で14兆円、20年で280兆円、それが将来世代のツケになる」とのことですが、これもよく使われる手法(詭弁)で、まず、なんでそれが将来のツケになるのでしょうか?という疑問があります。

将来、償還期限が来た国債から順次払っていけば良いのものですし、税収で足りなければ、また赤字国債発行して賄えば済みます。

そもそも、国債の償還(いわゆる借金の返済)を税収のみでやっていけてる国など、この世にありません。

赤字国債を発行するのが「借金」っぽくて嫌ならば、違う別の種類の国債と借り換えれば済む話です。

無利子無期限の永久債でもいいですし、そもそも日銀は政府の子会社で、日銀は通貨発行権を持ってますので、金利が異様に上がらない限りは、そのようにして返し続ければ良いのです。

さて、その「金利が異様に上がらない限り」というのはどういうことかと申しますと、これがいわゆる御用学者の言う「ハイパーインフレ」と言うやつです。

「ハイパーインフレーション」の定義は年間13000%

通貨の価値が下落して、物価が1年で130倍になる現象です。

日本でこれまで最高は70年代の25%

全くもって、程遠い数字です。

また、よく聞く「国の借金が1000兆円!」について、「国の借金」ではなく、正確には「政府が発行した国債発行残高」言い換えるとするならば「政府の負債」です。

それでもなお円が暴落しないのは、そのうち500兆円は日銀保有なので、いつでも借り換えが可能であること、そして、日本(企業や人)が持っている純資産が364兆円。

これらでほぼ相殺されている状態と言えます。

有事(戦争)や世界の株価が下がった時にやたらと円高になるのも、信頼の高い円買いにマネーが集中するから、なのです。

つまり、日本に「借金問題はない」のが、本当の姿です。

そこで、甘利さんの言う「将来のツケ」とは、その間、他からも税収がなく、経済成長もしていない、ことが前提となります

しかしながら、反対側では、

法人税と所得税が下がった分、綺麗に消費税が上がっている、

つまり、消費税が下がらない理由の一つは、

①法人税を下げるため

なのです。

よく、「法人税が高いと、企業が海外に逃げる!」という意見を目にすると思いますが、これも嘘です。

企業が海外に行く理由は、何より、

そこに需要があるから

です。税率が少々安いからと言っても、設備費や人件費、言葉や文化の違いによるリスクなどに比べれば微々たるものです。

明らかに「法人税を下げること」、そのバーターとして、消費増税が行われているのです。

また、昨日の記事でも書きましたが、消費税を上げれば②財務省の権限が増大します。

逆に、それが下がると、その分、権力を行使する余地も減ります。

官僚らは退職後、「渡り」と言って、天下り先を転々として、その都度、報酬や退職金をがっぽり貰います。つまり、毎年増える様々な官公庁やOBの次の就職斡旋のために、権力を増大、誇示させておきたいのです。

また、公務員の給料は、民間の給与水準を元に算出されておりますが、それでも民間水準よりは確実に高い位置にあります。
消費税が上がり、民間の可処分所得が減ると、景気は悪化します。
すると、世の中に「安いもの」が出回ります。

③給料がそれほど落ちない公務員にとっては、それは有り難いことなのです。

外資企業の目線ではどうでしょう。

現在、日本にある企業では内部留保が積み上がってます。

青い部分が企業の内部留保です。

赤が政府の負債。

緑が家計の預金です。

見えづらいですが、矢印部分の97〜98年ごろを境に、逆転してるのがお分りいただけると思います。

この頃から新自由主義経済が本格的に日本に導入。

小泉ー竹中構造改革で、日本の市場を海外に解放。

民営化が次々に行われるようになった時期です。(橋本政権が没落、小渕政権で一瞬息を吹き返したかに見えたが、その後謎の死)

先日の記事で、北欧の3国について触れましたが、消費税が日本より高い国は、その分、無償化なども進んでいると同時に、企業への課税もきっちり行なっているのです。

つまり、日本では、この「企業の内部留保」の部分に課税するのが、本来の税金の形であるはずです。

理由は、消費という行為は、それ自体は何も生みだすものではなく、そこに課税すると、消費抑制効果しかないからです。

企業が投資という形の借金を増やせば、その反対側で誰かにお金が支払われているので、その分家計が潤います(上図の○印 98年より前の時代)。

内部留保を増やしても、喜ぶのは配当金で潤う「株主」や「投資家」です。

その分、政府が借り入れを増やしていれば、だマシなのですが、消費増税分の8割近くは借金返済に回しているので、赤の部分が減っていってます

近年、海外への投資が増えてますが、仮に海外で儲かっても、バランスシート上は良くなるだけで、日本の国益にはほぼなってません。

しかも、海外投資は、日本国内の資本(モノ、人、サービス)への投資ではないので供給力は衰え、行き着く先は、

食料はおろか、自国で橋一つ作ることができない国
(→「スガノミクスに期待できるのか!?」

になるのです。

つまり、消費税を下げたくない理由は、上げることによる反射的作用として、

④大企業が内部留保を溜めて株主に喜んでもらいたいから

⑤日本から供給力を削ぎ落としたいから

このような理由が考えられるのです。残念ながら。

そして、なんの為に供給力を削ぎ落としたいのか、それは、

⑥そこに参入したいグローバル企業があるから

レントシーキングです。

「モリカケ」追求の裏で次々と決まる種子法廃止、TPP(FTA)、水道民営化、外国人受け入れ拡大、農協改革などなど。

最近も芸能人が大麻で捕まったことが騒がれておりますが、裏で何か変なものが進んでなければ良いのですけどね。

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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