令和地建株式会社
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2020年07月27日
本日のコラム

感染防止対策の「回し車」

なるだけ明るいニュースを探しているのですが、見当たらないですね。

宮崎県でも「新型コロナ」の感染が広がってるらしく、原因は「県外からのサーファー」だとか言われてます。

その「県外からのサーファー」で賑わいができてる事実もあるかとは思いますが、どうも「県をまたいだ」云々の議論が腑に落ちません。

それって、「Goto」と「自粛」で齟齬が生じたのと同じ理屈な気がします。

「Goto」と「自粛」の齟齬は「東京だけを除外する」という暴挙を生んだわけですが、

◆青梅の田舎から新島に旅行に行くのは!?

◆都内の人と都外の人が一緒に旅行に行くのは!?

◆都内の人が都外の親戚の家に行き、そこを出発点にして旅行に行くのは!?

このような議論が沸きました。

「県をまたぐ」云々も、似たような疑問が沸きます。

以前、「パチンコ店の名前を公表する」云々のニュースが流れている時に「他県からの客はお断り」などの措置がなされてましたが、県で線を引いても防ぐことはできないですよね。

それを言うなら、イオンモール福津やナフコ南宗像店が、「東京や福岡市内のお客様お断り」としてるのと、何ら変わらないと思います。

その「福岡市内のお客様」は、どうやって判定するのでしょうか。

◆福岡市内でも、早良区の山の麓で遠出もせずに暮らしている方は!?

◆東京の新宿に5月まで住んでて、6月から古賀に引っ越してきた方は、どうなるのでしょうか!?

◆7月20日まで神湊と田舎に住んでて、現在は福岡の中央区のクラブの近くで一人暮らしをしている方は!?

「国民分断のアラート」や「分断化とルサンチマンも書きましたが、このような線引きは分断化を進めるだけであまり効果がありません。

何がどう効果があるか分からないから、色々なことをやってみると言う方法も分かりますが、それの行き着く先は、

国民全員が家に閉じこもって一歩も出ない

しかありません。そうすると経済が止まることはもちろん、外に出る生活に戻った時に、社会から受けるストレスに耐える気力や体力を失い、いわゆる「アフターコロナ鬱」の心配が出てくるそうです。(関連記事→「効率化の非効率性」

ビートたけしさんも先日、

「経済を取るか命を取るかみたいなこというけど、経済が衰退すると自殺者が増えるという、なんかグルグルグルグル堂々巡りで、何が正しい意見か分からない」

と仰ってるそうですが、要は答えが無いんです。

逆に、答えを見つけようとすればするほど深みにハマるのです。

今の世の中、インターネットで無駄に情報が溢れているせいか、人は何かとすぐ「答え」を見つけようとする傾向があるように思います。

それが、方向性も正しく合理的な「解」であればもちろん良いのですが。

不動産売買でも、例えば中古の家を買う場合、買う側は「答え」を見つけようとします。

その「答え」とは、「中古を買って正解か否か」です。

具体的には「新築のような機能は期待しないが、出したお金分の費用対効果があったかどうか、コストパフォーマンス的に得したか損したか」です。

その答えを探るために、我々や業者、様々な調査をしてその「答え」に近づこうとしますが、どうしても分からない部分が、現実存在します。

例えば、

築40年の家の屋根裏の雨漏り(補修工事を必要とするもの)が、今後何年以内に何%の確率で起こるか

なんて分かるわけがありません。

分かるわけないものは「分からない」として、例えば「3ヶ月以内であれば売主が責任を持つ(補修費用を負担する)」として、契約をします。

この「コロナによる分断化対策」も、答えが分からないものに対して、ただ闇雲に決まり事を作っても「答え」は出ません。

通説にそぐわない新事実を拒絶する傾向、常識から説明できない事実を受け入れがたい傾向のことをセンメルヴェイス反射と言います。

これだけ国民ほぼ全員がマスクをして、店や施設での手洗いを徹底してるのに、感染は拡大してます。(まずマスクの網の目はウイルスの100〜1000倍なので、完全にスルーしてしまってますが)

感染者数や感染率から計算すると、日本人8割以上は、もうすでに感染したのではないかとも言われてます。

これまでやってきたことで結果が出ない、または悪影響が出てるのであれば、別の角度から対策を考えるのも大切でしょう。

P.Fドラッカーも、「マネジメントの手法として必要なのは、アセスメント(予測)ではなく、モニタリング(実調査)である」と言ってますが、そのモニタリングも、

どこでクラスターが起きてるか

ではなく、

人間社会のどこに悪影響が出ているか

の実調査をした上で、そこにスポットを当てた対策をしなければ、意味がないと思うのです。

魚群探知機で、魚の居場所ばかり追っても、釣らなければ意味がないのと同じです。

なぜ「ぐるぐる回るのか」というと、答えの落とし所を間違えてるからです。

正解は、「悪影響の軽減」であり、「ウイルス感染を止める」ことではありません。

止めようとすると、回り始めます。

定説は、「感染拡大を防止し、経済も回す」ことですが、それでは堂々巡りします。

矛先を変えなければ永遠に続く「ネズミの回し車」になってしまいます、よ。

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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