令和地建株式会社
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2020年07月04日
本日のコラム

レジ袋有料化を考える

7月からレジ袋が有料化されました。

そもそもこの「有料化」は、政府が政策としてコンビニなどの小売店に対して義務付けたものでありますが、 その目的、ご存知でしょうか?

目的と効果

経済産業省のホームページでは、

普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすること

となってますが、不要であるとするならば、その理由は、

①ゴミを減らす

②石油の節約

③二酸化炭素の抑制

これら、全て「地球に優しい」というキーワードで繋がる、というわけですが。

まず、について。

今回対象となるレジ袋の有料化も、植物などを元にして作られる「バイオマスプラスチック」が25%以上含まれていれば、対象から外れます。

「バイオマスプラスチック」が25%以上含まれているからと言って、自然分解するというわけでも無いので、この基準を満たすレジ袋を作れば、無料で配布できるのです。

また、テイクアウトに使う袋も、全て有料化してたら売り上げに影響する可能性もあるので、無料提供を継続している業種もあるとか。

ちなみに自治体が出すゴミの中で、レジ袋の占める割合は、0.4%だそうです。

このような事情を考えれば、「レジ袋有料化」が、ゴミの削減にはそれほど影響しそうにもなさそうです。

次にについて。

プラスチックの原料となる石油の割合は、全体の3%だそうです。

さらにレジ袋の「ポリエチレン」自体が、ナフサなど石油精製時の「残り物、残余物」で作るので、レジ袋自体が再利用品なのです。

消費者は、もらったレジ袋を小さなゴミ袋や小分けなどに使うため、さらに再利用。

日本では、リサイクル率は8割と言われているそうで、石油の節約にはほぼ寄与しないことがお分かり頂けるかと思います。

最後、について。

実は、レジ袋自体がよく燃えるので、その分重油が節約されることを考えると、二酸化炭素の総排出量は、ほぼ同じになるのだそうです。

さらに、
ポリ袋は紙袋の70%のエネルギーで製造可能
ポリ袋の輸送に必要なトラックの量は、紙袋の7分の1
ポリ袋の製造に必要な水の量は、紙袋の25分の1
(清水化学工業株式会社HPより)

これらを考えると、どちらが二酸化炭素を抑制するか、考えものですね。

↓こちらにとても詳しく書かれてますので、ご参考までに。

コロナ渦では

本当に「地球に優しい」のでしょうか。

まず、マイバックは不潔です。

前回の記事(「転換期が始まった年」)で書いた、「人間本来が持つべき抵抗力」を超える、不潔さです。

何せ、水分や食料品を入れるので、酸化もするでしょうし、水気がある場所は、カビます。
それに比べ、「ポリエチレンのレジ袋」は極めて清潔です。

一方では「地球に優しいマイバック」と言いながら、一方では「ウイルス対策で清潔に」と。

明らかに矛盾してますよね。

だいたいこういうものの背後には団体や利権が絡んでるのですが、そもそも「経済産業省」がやることなので、そんなもんでしょう。

次に、消費抑制効果が気になります。

今回のレジ袋代、元々は店舗側が払っていたものを消費者が払うことになるわけで、典型的な「所得の移転」です。

それ自体で経済規模が縮小することにはならないのですが、小売店は、そもそも消費者が買うことで、経済循環が生まれます。

買い控えが起これば、当然、経済規模は縮小圧力です。

例えば、「車のゴミ袋用に小さなレジ袋が欲しいから、ついでにペットボル2本買おう」という気にはならなくなりますよね。

それなら、ポリエチレンのレジ袋を大量に買っておく方が消費者にとっては経済的です。(1枚0.6〜2,3円程度)

このミクロだけ見ても、ペットボトル約2本分、経済効果縮小してます。

それじゃなくても「消費増税」「コロナ不況」「ポイント還元終了」3大マトリックスで消費を控えてるところに、さらに消費を抑制しながらも不潔という欠点、余っても補得ないものの気がします。

根拠と一貫性の関係

私は新型コロナに対しては、「過剰に恐れる必要はない」「発表される数値の根拠が乏しい」「免疫力と抗体で対応すべき」という面と、「マスクや手洗い」「テレワーク」の必然性を訴えるダブルスタンダードのようなことを言っておりますが、そういうわけでもありません。

全て同じ次元なのです。

「過剰に恐れる」→経済が止まる

「数字の根拠が乏しい」→「過剰に恐れる」元となる→経済が止まる

「免疫力と抗体で対応すべき」→外出が規制され、無理やり自粛させられる→経済が止まる

また、

「マスクや手洗い」→これである程度予防できるのであれば経済が動かせる

「テレワーク」→経済が動かせる

このように、全て一貫しております。

根っこは同じ、つまり、経済循環を止めるべきではない、ということが言いたいわけです。

夜の仕事だろうが、利権の絡んだギャンブルだろうが、法律で認められた業種である以上、公権力で営業を抑止するようなことがあってはまずい、と思うわけです。

それをやるのであれば、補償とセットでやるべきです。
それができないなら、それなりの年月をかけて、法改正して規制すべきです。

政策に根拠と一貫性がないと、あっちにフラフラこっちにフラフラ。

周辺国の機嫌を伺いながら、たまにアドバルーンをあげて国民の様子を伺いながら、またフラフラ。

信念が無いと政治に一貫性が無くなり、一貫性が無いと、「不都合な真実」が見え隠れします。

「レジ袋の有料化」も、その目的と効果に、科学的な根拠と一貫性が必要なのです。

自分たちがやれること

よく見る、ウミガメがレジ袋を食べようとしている写真。

前から思ってたのですが、あれ、撮影するために食べさせてますよね。

ストローを鼻に突っ込まれたウミガメの写真も見たことがありますが、プラスティックゴミの前に、動物虐待の方を問題にしたいのですが。

TOPの写真を見てお分かりのように、プラスティックのゴミ問題の根幹は、

不法投棄

です。

レジ袋のゴミは海洋プラゴミの0.3%。

全てのプラゴミで見ても、2.2%。

マイバックにすることによる輸送費や保管費を考えると、レジ袋を有料化にしたところで、ゴミが減って、石油が節約され、二酸化炭素が抑制される、という効果は、とても限定的なのです。

このように「木を見て森を見ない」政策は、日本ではどういう力学が働いてるのかは別として、粛々と進められます。
例えば高速道路の料金も、元々は「いつかは無料」が前提でしたが、いつの間にかなし崩しになりました。

コロナ渦で、どう考えても整合性のない「レジ袋有料化」。

「誰かの都合」なのかは分かりませんが、国民の側からすれば、

マイバックは清潔に

必要なレジ袋は量販店などで大量購入

この2つぐらいしかやれることはなさそうですね。

この記事を書いた人
薙野 秀貴 ナギノ ヒデキ
薙野 秀貴
お釈迦様の有名なエピソードですが、ある日弟子が「良き友を得ることが聖なる道の半ばだと思えるのですが?」と訪ねたのに対し、お釈迦様は「道半ばではない、聖なる道の全てだ」と答えたそうです。ここで言う「良き友」とは、人生上で起こる様々な苦しみや悩みから解放してくれ、同時に学びや喜びを共感してくれ幸せを気づかせてくれる存在です。それは時に上司だったり部下だったり、先生だったり師匠だったり、旦那さんや奥さんであったりするかもしれません。それをお釈迦様は人生で最も尊重しうる「友」としたのですね。 インターネットやSNSの浸透で、より早く、より膨大な量の情報、そして人へのアクセスが可能になりました。 その中から種々選択する毎日に追われ、現代は、情報化社会から選択社会になったかのように感じてしまいます。 令和が始まったそんな時代、我々も不動産という仕事を通じて、皆様にとっての「良き友」に少しでも近づくことができるよう、努力して参りたいと思っております。
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