「土地を売ります」「土地を買います」等、未使用地・休眠地の売買について、弊社スタッフの近親者から実際に相談された案件です。
相談内容は次の通りです
平成14年に「リゾート開発計画がある」「将来確実に値上がりする」と土地を紹介されました。当時の価格で坪約8.5万円。73坪で約620万円。定年退職されて間もなかったご夫婦は、畑として活用し、将来子供達に資産として譲ることができればと思い購入。
20数年経過した現在…高齢となり畑も出来なくなり草木が生え荒れ地状態。購入時に説明された様に開発されることもなく、値上がりするどころか、地元の方に伺うと坪1万円程度。高齢となったご夫婦は畑として活用することもできなくなり、草木が生え、市役所から草木の管理をするよう伝えられ、費用をかけて草木の除去をし、今後の土地の維持管理に悩んでいたところ、県外の不動産会社から土地売却について電話があった。
電話の内容は「地元の不動産会社では値段がつかない土地でも全国に販売規模を広げることで土地を節税目的や会社の保養所として活用したい方がたくさんおられます。」と土地売買を持ち掛けられました。
少しでも高く売れるのであれば前向きに検討したいと思われたのですが、弊社スタッフの事を思い出し相談に来社されました。
詐欺の内容は?
1つ目の詐欺【原野商法(山林分譲)】
値上がりの見込みがない山林や原野を整地し、建設計画もない土地に虚偽の将来性を伝え高額に販売した手口。1970~1980年代が全盛期で被害が多発。
相談者は2002年(平成14年)購入で、原野商法の終盤期に被害にあっているが「原野商法の被害者」とは最近気づかれた。
2つ目の詐欺【測量詐欺】※原野商法の二次被害
販売をするために、専門スタッフによる現地調査費(測量費用)が約35万円必要(←この部分が詐欺)
大手情報サイトで土地情報を無料掲載し紹介(調査費を貰う事が目的なので入金後、連絡がつかなる事が多い)
どうやって電話番号を調べたのか
不動産会社は土地情報を正確に調べるために有料で「登記情報提供サービス」に加入しているのですが、そこから土地の持ち主等の情報を入手し、ハローページで電話番号を調べ電話してきたとの事。
実際に不動産会社が持参してきた土地の登記簿はこちら(相談者には掲載について了承済み)
以前電話番号をハローページで掲載された事があるかたはお気を付けください。
全国で被害が多発中
少し古い情報にはなりますが国民生活センターの公表資料です。全国で多くの被害が発生しており、件数も年々増加傾向です。
安易に土地売却の話には乗らないでください!
土地が高く売れるなどと勧誘し、そのための現地調査費(測量)の費用を請求するといったケースは2010年頃から始まり、2017年には被害件数は5倍に増えています。
都内から始まり、地方へと被害は移りつつあります。
また今回は「測量詐欺」でしたが、新たな土地を購入させたりと手口は複数あり、専門用語を巧妙に使用し契約させ金銭の要求をしてきます。
まずは契約やお金を支払う前に近隣の不動産会社、もしくは消費者生活センター等へご相談されることが大切です。もちろん弊社へもお気軽にご相談くださいね(。・ω・。)