2021-01-18

確証バイアスと認知的不協和

人は、自分にとって都合の良い情報や自分の意に沿った情報ばかりを偏って(選んで)集めてしまう習性があります。

これを確証バイアスと言います。

それにより、自身の主観がより強固なものになり、さらにまたそれを補強する情報ばかりを集めてしまい、より一層、その先入観が強まっていってしまうのです。

また、自分にとって不快と感じる情報を、自分にとって都合よく解釈する心理作用もあります

これを認知的不協和と言います。

タバコの害が良い例ですが、愛煙家にとって、喫煙の有害性を認めることは大変不快です。なので、「タバコにも良い効用がある」とか「有害性を示すデータは信憑性が低い」といった情報を積極的に集めてしまい、その不快を解消しようとするのです。

この2つはよく似ていて、要するに、

騙された時に、騙されたと解釈しない

不快なものは、受け入れない

という、いわば自己保全的な心理作用が、遺伝子レベルのDNAにプログラムされているのです。

これらにより、なるだけ身体にストレスがかからないようにしてるのでしょうね。

逆を言えば、そのストレスというものの悪害を、身体はよく知ってるのでしょう。

コロナ禍では

マスクの着用についても同様で、

マスクのし過ぎは、マスク内でウイルスが増殖し、酸欠状態にもなるので良くない

という情報も、これまで

マスクでウイルス感染を防げる

と思い込んでいた人にとっては、それらの情報はこれまでの自分を否定することになるので、受け付けないのです。

むしろ、「マスクが感染拡大を予防できる」という情報ばかりを集めてしまい、その認知は強化されていきます。

反対に、

マスクの効果は薄い

と確信を持ってる人にとっては、「マスクが感染拡大を予防できる」という情報は不快なので、「効果は薄い、身体に悪影響」という、自分の主観に沿った情報ばかりを集めてしまいます。

これらによって起こるのが、分断です。

こういう時は、数字でデータを調べて、自分が確証バイアスや認知的不協和に陥ってないか、真偽を確かめることが重要です。

たとえば、1月15日、新規の陽性者は6741人でした。

その中の、新規の重症者は31人。割合でいうと、0.45%。

この日の新規退院者は5496人でした。

PCR検査をして陽性となったとしても、その中の99%以上は無症状か軽症(中症状含む)。

仮に入院にまでなったとしても、退院する人も多く、その数はマスメディアでは報道されてないですね。

メディアの手法

また、人は同じことを繰り返し見せられると、それを真実と信じてしまうことがあります。

これを、暗示と言います。

広辞苑では

言葉や合図などにより、他者の思考、感覚、行動を操作・誘導する心理作用

となっておりますが、言い換えれば、意にそぐわない相手でも、繰り返し情報を伝えることで、自分の意に沿うように操作し、誘導することが可能ということです。

まとめ

まとめますと、

自分にとって都合の良い情報ばかりを偏って集めてしまう
→確証バイアス

自分にとって不快と感じる情報を自分にとって都合よく解釈する
→認知的不協和

同じことを繰り返し見せられると、それを真実と信じてしまう
→暗示

これらは詐欺にも使われますし、良い意味で自己暗示をかけストレスを緩和するカウンセリングにも使われます。

今回ご紹介した3つの心理作用を知った上で、正確な情報を多角的に収集することが、これからの時代、とても大事なことだと思うのです。

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